所長あいさつ

 文化・ファッションテキスタイル研究所は、その前身であるみやしん株式会社の頃から、文化服装学院と文化女子大学(現:文化学園大学)の授業での工場見学、インターンシップ、夏期・冬期休暇時の自主研修生受入れ等をしておりました。その中で、装苑賞入賞者のテキスタイル創りも支援しました。

 以上のような教育での実績を踏まえて、テキスタイルの調査・研究・開発を行い、日本の織物技術の継承と保全に努め、社会に貢献することを使命として、2013年(平成25年)5月に、文化・ファッションテキスタイル研究所が開所しました。所内のテキスタイル生産機器は、メンテナンスが十全に行われており、開所後はIFFTI(国際ファッション工科連盟)総会の記念ストール製作や、文化服装学院出身の中堅デザイナーとの共同研究開発等の実績を積み重ねております。その一方で、2014~15年度(平成26~27年度)に文部科学省の「成長分野等における中核的専門人材養成等の戦略的推進」事業で、「興隆するファッションテキスタイル産業のためのプロフェッショナル育成プロジェクト」が採択され、当研究所が中心となって全国の繊維産業調査や教育プログラム開発を実施しました。誕生して間もない当研究所ですが、以上のように幅広い活動を進めております。

 さて、当研究所が、みやしん株式会社から引き継いできた理念は、「革新の連続の結果が伝統であり、革新継続の心は伝統より重い。」です。この理念は、不確実性が一層高まり、先行きが不透明になっていく社会・経済情勢の中で、現在はもちろん、古びることがなく将来にわたって通用するはずです。所長以下、この革新継続の理念を拠りどころにして今後とも、日々研鑽に努めてまいります。

 そして、文化学園が志向するグローバリゼーション(国際化)、イノベーション(技術革新)、クリエーション(創造)の“三本柱”と歩調を合わせながら、独自の活動を展開する研究所として、社会へ貢献していきたいと考えております。

文化・ファッションテキスタイル研究所
所長 宮本 英治

保有設備